「配属ガチャ」に流されてみるのもありだよって話
久しく更新をサボっていたら2021年をすっ飛ばして2022年になっていました…
早くも23卒の学生さんからのOB訪問のシーズンに入りましたが,話しているとやっぱり配属リスクについて気にしている方が多い印象です。そこで自分なりの考えをここにも書いておこうかと。
といってもあくまで社会人3年目になりかけの身で思っていることなので,今後キャリアを積んでいくとまた違った見え方になるかもしれません。一つの意見として参考にしていただければと思います。OB訪問でもこの話をすることが多いです。
「配属ガチャ」って?
就職活動をしているとこの言葉をよく耳にするかと思いますが,一言でいうと「どこに初期配属されるかわからないリスク」のことです。
新卒採用では,内定後や入社後に配属先が決まるパターンも多くあります。特に大手企業の総合職などではよくあるパターンですね。
最近はコース別採用などで応募の入り口が分かれていたり,配属のマッチングも行いながら選考をしたりする企業も増えてきてはいますが,まだ総合職採用も多く見られます。(「ジョブ型」が浸透していくと減っていくかも?)
希望どおりの配属場所ではなかった。でもしばらくして振り返ると…
私も入社後に配属先が決まったのですが,結論から言うと希望どおりの配属場所ではありませんでした。私の会社は大きくいくつかのセグメントに分かれており,第一希望のセグメントとは違うところに配属されました。
もともと「与えられた場所で頑張ろう」と思っていたのでそこまで気にはしませんでしたが,決まったときは正直「マジか…」とはなりました。
でも,目の前の仕事をこなしつつしばらく働いていくと,だんだん自分がこの部署に配属された理由が(自分なりに)わかってきて,前向きに捉えられるようになりました。なぜかというと
「部署」は違うけれども,「希望部署に行きたかった理由の部分」は今の場所でも実現できるとわかったから
です。
面接で伝えるべきは「行きたい場所」よりも「なぜそこなのか」
こうした自分の経験から,配属に関して就職活動で面接官に伝えるべきことは,「〇〇の部署に行きたいです!」よりも,「なぜ〇〇の部署に行きたいのか?」のほうだと思っています。
そしてこれを導き出すには自己分析が欠かせません。
浅い自己分析で「なんとなく○○をやりたいから,好きだから」といった漠然とした理由で希望部署だけ伝えてしまうと,逆に大きなミスマッチにつながるリスクが増えます。仮に○○部署に行けたとしても思っていたのと違う…ということになりかねません。
そうではなくて,「○○をやりたいと思った理由」や「自分が○○をしたときに発揮できる強みやその根拠」などを納得感を得られるように伝えれば,自分に合う場所に配属される確度は高くなると思います。たとえ違う部署になったとしてもです。
しっかり伝えたら,あとは身を委ねるのもアリ
上で書いたことをしっかり伝えられれば,あとは身を委ねて流されてみるのもよいのでは,というのが個人的意見です。
いくら企業研究をしても,会社の情報や仕事内容については圧倒的に就活生よりも人事のほうが詳しいわけです。就活生が「XXXという理由で○○に行きたいです!」と思ったとしても,実は「XXXは△△の部署でも実現できるよ,むしろそっちのほうが近道かもよ」というケースは往々にしてあると思います。
なので,XXXの部分をしっかり伝え切れれば,あとは流されてみるというのもありなのではないでしょうか。具体的なやりたいことって仕事を進めていく中で見つかっていくことも多いですからね。
OB・OG訪問の進め方
社会人になりOB訪問をされる立場になったわけですが,「OB・OG訪問ってそもそもどういうもの?どんな感じなの?」という質問を結構受けます。
たしかに就職活動ガイダンスなどでも「OB・OG訪問をしましょう!」ということは言われるものの,実際にどういうものなのかといった具体的な説明はあまりないような気もします。
そこで今回はOB・OG訪問の一般的なやり方や,おさえておきたいポイントについて書いておきます。
そもそも「OB・OG訪問」とは?
OB・OG訪問とは,興味のある企業に勤めている社会人と直接1対1で話すことです。
とはいっても会社に直接連絡して「社員と話させてください!」というのも難しいので(企業によってはこういうのも全然OKだと思います),連絡先が得られやすく,かつ同じ学校のよしみでもある自分の大学のOB・OGと話すことが多いため,「OB・OG訪問」とよばれています。
OB・OG訪問の目的
目的はズバリ,「自分がその会社で働いている姿を少しでも具体的に,現実に近い形でイメージできるようにするため」だと考えています。
この目的を持って質問をして答えを聞き出せれば,業界研究や企業研究,自己分析を深めることにもつながるので,ESや面接でも役に立つはず。
もちろん選考プロセスの情報収集などができることもありますが,それはあくまでサブ目的。
OB・OG訪問の一般的な進め方
訪問する時期
時期は特に限定されていないのでいつでもいいのですが,新卒採用の選考前のOB・OG訪問という意味では,依頼人数が12月ごろから増え始め,2月~4月にかけてピークを迎えることが多いようです。
余裕をもって話を聞きたい場合は,11月ごろから動き出し,2月には一通り終えられるように進めるといいのではないでしょうか。
業界・企業研究
せっかくのOB・OG訪問,ググればわかるようなことを質問していたらもったいないです。
訪問前に調べられる範囲でしっかりと業界や企業のことを知っておき,質問したいことをまとめておきましょう。
連絡・アポ取り
もともと知っている先輩に話を聞きたい場合は,SNS等プライベートで連絡を取ってもいいでしょう。また,知人のつてを使うというケースも多いです。
それ以外の場合は,
- 大学の就職課やキャリアセンターの名簿
- OB・OG訪問用のアプリやサービス(ビズリーチ・キャンパスなど)
が代表的なルートになります。
たとえば私の出身大学であれば就職課HPの「キャンパス内限定ページ」内から名簿を検索することができるようになっています。
また,ビズリーチ・キャンパスは弊社員は企業公認として登録しているので,後輩の皆さんはたぶん調べると私もヒットします…笑
※企業によっては大学の先輩が見つからない…という場合もあるかもしれませんが,会社に相談すれば社員と話す機会を設けてくれることもあります。行動力が大事です。
実際に会う
場所はOB・OG側から指定されると思いますが,対面であればリラックスして話せるカフェ等で行うことが多いです。
また,今の状況下ではオンラインで行うケースが多いのではないかと思います。
服装は,知っている先輩であればそこまで気を遣わなくていいと思います。そうでない場合,平日であれば相手も仕事終わりでスーツのことが多いので,スーツで行くのが無難な気がします。休日ならスーツ or オフィスカジュアルといったところでしょうか。
メール等のやり取りでおさえておきたいポイント
訪問以来やアポ取りの場面などで社会人にメールを送ることになるわけですが,そこでのポイント(というか私が就活生時代に意識していた点)をひとつ。
それは,「メッセージの往復回数が最小で済むようにする」こと。
就活生側から日程を提示するのは失礼では…と思ってしまいがちですが,何も提示しないメールを送るとOB・OG側から日程を提示することになり,それだけで1往復やり取りが増えて(=社会人であるOB・OGの負担が増して)しまいますよね。
さらにその日程では就活生側が都合が悪かった場合,メールの飛び交う回数はもっと増えることになります。
そこで,以下の点をおさえておけば,往復回数を最小限にすることができます。
- 日程候補の提示は就活生側から行う
- 提示条件が合わないことも想定し「if文」でカバー
- 決めてほしい情報は明示しておく
これを守れば,たいていの場合次のような1往復(挨拶の返信を入れても2往復)で済ませることができます。
(↓もちろん文章は端折っていますよ)
OB 訪問をさせていただきたいと考えております。
もし実施可能でしたら,以下の日程からご選択のうえ,お時間を指定いただけますと幸いです。
○月△日~△日,△日~△日(いずれも終日可)上記でご都合がつかないようであれば,別途日程をご提示いただけますでしょうか。
場所に関してはオンライン,対面含めてどこでも差し支えありませんので,○○様からご提示願います。
OB訪問の件,承知いたしました。
それでは○月△日××時でお願いします。
場所は○○駅集合にしましょう。
どうでしょうか。無駄がなくスッキリしていますよね!
個人的には就活時のメールで一番気をつけていた部分なので,これが最適解なのかはわかりませんが,参考にしていただけたらと思います。
合同説明会の中止に備えて就活生がやっておくべきこと
これから気が向いたら就活ネタを少しずつ書いていくかもしれません。気が向かなかったら単発になるかも。ちなみに私は2020卒で,前シーズンに就活をしました。
ちなみに就活ネタは完全に私個人の意見です。様々な考えや意見があると思いますので,その点はご了承ください。
リクナビの合同説明会が中止に
(2/26追記:マイナビも3月15日までの中止が決定しました。また,各大学でも学内企業説明会の開催を見合わせるところが出てきています。)
新型コロナウイルスの影響が徐々に国内でも広がってきていますが,21卒の就職活動にも大きな影響が出そうです。
おととい,リクナビを運営するリクルートキャリアは,3月中に開催予定の合同説明会をすべて中止にすると発表しました。マイナビやキャリタスからはまだ動きはないようですが,リクナビが中止する以上,リスクを取りづらいのではないかとも思います。
今年から経団連の倫理憲章は撤廃されましたが,政府主導のルールでは3月広報解禁,6月面接解禁というスケジュールが引き継がれ,「3月1日に就活本番スタート」という大きな流れは変わっていません(インターンシップからの早期アプローチなどは早まっているようですが)。その出鼻をいきなりくじかれる形になってしまいますね…
いろいろな企業を知る機会がなくなる
広報解禁後の説明会の形態は,大きく分けて「合同説明会」と「個別説明会」の2つの形態があります。前者は東京ビッ○サイトや幕張○ッセのような大きな会場で様々な企業が出展する形式のもの,後者は各企業が独自で開催するものです。
就活生目線での目的としては,合同説明会は
- いろいろな業界や企業を知る
- 同業他社を(広く浅く)比較する
というものが中心で,一方の個別説明会は
- エントリーを考えている企業のことをより深く知る
- (企業によっては)選考フローの入り口として必須
というものが中心になるのではないでしょうか。
要するに,個別説明会はすでに知っていたり調べていたりする企業に足を運ぶことが普通(というよりそれで手一杯)で,知らない企業を発掘する役割は合同説明会がおもに担っていました。今年はその機会が大幅に減る可能性があるわけです。
業界や企業の幅を自力で広げることが求められる
そうした機会が減るぶん,2021卒の就活生は,例年以上に自ら積極的に情報収集していく必要があるのではないかと思います。企業研究をする前に知っている業界や企業は全体のほんの一部にすぎず,そこに固執しすぎると納得のいく就活ができなかったり,持ち駒がなくなってしまったりするおそれもあります。
たとえばB to B企業や中小企業などにも目を向けて調べてみて,まずは自分の視野を広げてみることを,忙しくなる前の2月中にやっておくといいかもしれません。
スケジュール管理を手帳からGoogleカレンダーに移行して便利だったこと
いよいよ社会人になるのでそろそろ来年の手帳を買わねば…と思っているのですが,(スケジュール帳としての)手帳を買うのは久々な気がします。
僕は数年前までは手書きの手帳でスケジュール管理をしていましたが,ここ最近は完全にGoogleカレンダーに移行していました。
いまでもどっちを使うかと聞かれたら断然Googleカレンダー派です。
もちろん異なる端末間で同期できるという言うまでもないメリットがありますが,それ以外に感じた便利ポイントをいくつか。
マンスリー画面でも時系列が守られる
予定が割って入っても時系列が崩れないというのは見落とすリスクも減って安心感がありますね。頭の中で行動予定もイメージしやすい。
手帳でもバーチカルタイプ(1週間で見開きとかのもの)であれば時系列は崩れないのですが,僕は先の予定が一目でわかるマンスリータイプをメインで使うので,どうしても手書きだとあとから予定が追加されたときに厳しいです。
GoogleマップやGmailと連携できる
これも非常に便利です。特に就活中に企業説明会をはしごする際に重宝しました。
移動中に場所をすぐ確認できるのはもちろんのこと,計画を立てる際に移動距離や時間と照らし合わせながら効率よく回るプランを考えられるのがとても便利でした。
それにお店や飛行機などの予約メールから自動的にカレンダーに登録されるのもいいですね。
クラウド型のスケジュールアプリはほかにも多くある中でGoogleカレンダーを使っているのはその点によるところも大きいです。
過去の予定を検索できる
個人的にけっこう便利だなと感じているのがこの検索機能。年に1回や数回といった「頻度は少ないけれども定期的に行う必要があるもの」ってありますよね。
そういったものをスケジューリングするときに「前回はいつだったっけ?」というのを調べたくなるわけですが,検索をかけると一発で出てくるので重宝しています。
タスク管理やメモなどには手帳も便利に使えそう
といいつつも紙の手帳にも便利な部分はあると思います。独自の記号を書き入れたり,平日だけど休みの日に赤丸入れたりとかもできますし,カスタマイズが自由にできる点はそのひとつではないでしょうか。
それにToDo管理やちょっとしたメモなどは手帳のほうがしやすいかもしれません。
とりあえずスケジュール管理はGoogleカレンダーをメインにしつつ,せっかく手帳を買うのでそちらもうまい使い方を見つけていきたい…
(一部の)高校生は大人顔負けの超ブラック生活を送っている
最近は「ブラック○○」っていうのが流行っていますね。働き方改革も進められて,社会人の残業時間も厳しく管理され,削減する傾向にあるようです。
個人的には「ブラック」の基準がどんどん下がってきて,なんでもかんでもブラックって言うような風潮になってきている気もしますが…
大人も顔負けの「ブラック生活」を送る高校生
僕はとある進学塾でバイトをしていますが,そこで高校生たちと接していると,「社会人よりも大変な生活を送っているのでは…」という生徒が結構いるわけです。
特に大変なのは強豪の運動部に入っているケースなどで,平日は
05:00 起床
06:00 登校
07:00~08:00 朝練
08:30~15:00 授業
16:00~19:00 部活
20:00~22:00 塾
23:00 帰宅
00:00 就寝
という感じの超過酷なスケジュール。そして土日も休めるわけではなく部活の練習や大会があったりします。
部活と塾を両立させて頑張っている生徒は多く,ここまで極端な例はそう多くはないにしろ,かなり大変な毎日を送っている高校生は結構います。
体力が一番ある時期なので多少の無理は効くかもしれませんが,やはりオーバーワークになってしまっている生徒も見受けられるので,もう少しいまの高校生たちを取り巻く環境を見直すべきなのかもしれないと感じます(入試改革もさらに受験勉強を長期化させかねないのでブラック化に拍車をかけるかも…?)。
一方で,こうやって頑張っている生徒たちを見ていると自分ももっと頑張らねば…と思感じさせられます。
専攻実験をPythonでやってみた(その3・終)
過去2回の続きです。
2次元フーリエ変換
最後のプログラミングの課題で,(数値データで)円を作る→フーリエ変換する→フーリエ逆変換(して元に戻ることを確認)する,という課題があるので,これをPythonでやってみます。
実験ではC言語でひたすら書いてもらっているのですが,Pythonだと拍子抜けするほど短くなります。
円を作る
import numpy as np import matplotlib.pyplot as plt nx = 256 ny = 256 i0 = 132 j0 = 124 r = 84.0 re = np.zeros((nx, ny)) im = np.zeros((nx, ny)) for j in range(ny): for i in range(nx): if (i-i0)**2 + (j-j0)**2 < r**2: re[j][i] = 100.0 im[j][i] = 0.0 else: re[j][i] = 0.0 im[j][i] = 0.0 re.tofile('redata.flt') im.tofile('imdata.flt')
これで円ができあがり,実部データと虚部データが保存されます。
2次元フーリエ変換
続いて保存した実部データと虚部データを使ってフーリエ変換していきます。
import numpy as np import matplotlib.pyplot as plt nx = 256 ny = 256 #fltファイルの読み込み ispace_re = np.fromfile('redata.flt').reshape((nx, ny)) ispace_im = np.fromfile('imdata.flt').reshape((nx, ny)) ispace_data = np.vectorize(complex)(ispace_re, ispace_im) #実部と虚部を複素数型として統合 ispace_data = ispace_data.reshape((nx, ny)) #1次元データを2次元データに並べ替え kspace_data = np.fft.fft2(ispace_data) #2次元フーリエ変換 kspace_data = np.fft.fftshift(kspace_data) #直流成分が左上の端に来るので,中央に来るようにシフト k_re = kspace_data.real #実部のみ抽出 k_im = kspace_data.imag #虚部のみ抽出 plt.imshow(k_re) k_re.tofile('redata_fft.flt') k_im.tofile('imdata_fft.flt')
なんとフーリエ変換が1行で書けてしまいます。恐るべしnumpy!
波数空間(k空間)の実部はこのようになります。
2次元フーリエ逆変換
上記と逆のことをすればOK。
import numpy as np import matplotlib.pyplot as plt nx = 256 ny = 256 #fltファイルの読み込み kspace_re = np.fromfile('redata_fft.flt').reshape((nx, ny)) kspace_im = np.fromfile('imdata_fft.flt').reshape((nx, ny)) kspace_data = np.vectorize(complex)(kspace_re, kspace_im) #実部と虚部を複素数型として統合 kspace_data = kspace_data.reshape((nx, ny)) #1次元データを2次元データに並べ替え ispace_data = np.fft.ifft2(kspace_data) #2次元フーリエ変換 #ispace_data = np.fft.fftshift(ispace_data) #直流成分が左上の端に来るので,中央に来るようにシフト ispace_re = ispace_data.real #実部のみ抽出 ispace_im = ispace_data.imag #虚部のみ抽出 ispace_abs = np.absolute(ispace_re, ispace_im) plt.imshow(ispace_abs) ispace_re.tofile('redata_ifft.flt') ispace_im.tofile('imdata_ifft.flt')
絶対値画像を出してみると,きちんともとの円に戻っていることがわかります。
専攻実験をPythonでやってみた(その2)
前回の続きです。
smon.hatenablog.com
今回も,実験テキストでサンプルコードとして載っている部分をPythonで書いてみます。
自分でコーディングしてもらう部分や,考察に関わる部分などは一切触れていません。(授業・実験の公平性を期すためです)
正方形を描く
import numpy as np import matplotlib.pyplot as plt nx = 256 ny = 256 ar = np.zeros((nx, ny)) for j in range(ny): for i in range(nx): if 64 <= i <= 192 and 64 <= j <= 192: ar[j][i] = 100 else: ar[j][i] = 0 plt.imshow(ar)
実行すると正方形が表示されます。
最初にnumpyとmatplotlibというのをインポートしていますが,numpyは数値計算ライブラリ,matplotlibはグラフ描画などに使うライブラリです。
とくにnumpyは関数や配列などを扱う際には必須のとても重要かつ便利なライブラリ。これのおかげで学術分野でPythonが使いやすくなっています。
また,
a < b < c # a < b and b < c と同義
のように2つ以上の不等式を一発で書けるのも地味に便利。
サイノグラムの作成
逆投影を行う前のサイノグラムを数値データで作るという作業があるのですが,そのサンプルコードをPythonで書き直すとこんな感じ。
import numpy as np import matplotlib.pyplot as plt nx = 256 ny = 256 ntheta = 256 x1 = 32.0 y1 = 32.0 r = 24.0 sino = np.zeros((nx, ny)) for k in range(ntheta): theta = 2.0 * np.pi * k / ntheta x0 = x1 * np.cos(theta) + y1 * np.sin(theta) for i in range(nx): x = i - nx/2 if -r <= x-x0 <= r: sino[k][i] = np.sqrt(r**2 - (x0-x)**2) else: sino[k][i] = 0.0 plt.imshow(sino)
実行するとサイノグラムが表示されます。
さらにこの配列(sino)をバイナリ形式で保存したければ,
sino.tofile('sinogram.flt')
と最後に1行書くだけでfltファイルとして保存できてしまいます。すばらしい。